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稔ヶ丘高校のめざす学びの質

 今年の3月末に、新学習指導要領が告示されました。
また3年後には、大学入学共通テストが始まろうとしています。

 こうした中で、これからの後期中等教育(高等学校教育)では、学習の基盤となる資質・能力として言語能力情報活用能力、そして問題発見解決能力の育成が求められます。

 そのためには、学ぶことに興味や関心をもつ主体的な学び、他者の考えを基に自己の考えを広げ深める対話的な学び、各教科の見方や考え方を踏まえて問題の解決策を考えたり、新しい考えを創造したりする深い学びが必要であると言われています。

 そこで稔ヶ丘高校では、こうした新しい教育の流れに対応するため、以下のような教育活動を推進しています。


 

稔ヶ丘高校 ~主体的・対話的で深い学び~


 稔ヶ丘高校の授業は、15人前後の少人数指導が基本です。

 一人一人の生徒にきめの細かい指導をできることが利点ですが、それ以外にもメリットがあります。

 まず授業では、積極的に生徒の意見や発言を求めています。
 40人学級ではめったに指名されたり、または発言する機会が回ってきたりしませんが、15人前後の講座では頻繁に回答や発言をしなければなりません。
うわの空で授業を聞くことは不可能です。

 それに、40人の前で緊張しながら自分の考えを控えめに発表することと、15人の気心が知れた仲間の前でリラックスして意見を言うことは大違いです。
ですから、稔ヶ丘高校の授業では、生徒たちは真剣に友達の意見に耳を傾けながら、自分の考えを深め対話的な学びに臨んでいます。

 稔ヶ丘高校では、日頃の授業を少人数指導や習熟度別指導で行っていますが、授業の時間(1単位時間は45分)や回数(年間35回前後)、各講座の定員(10人以上)や使用する教科書、定期試験の実施や学年末の評価など多くの制約があり、生徒の能力やニーズに十分応えきれていない面が残念ながらあります。

 そこで、みのりゼミという本校独自の講習を土日・祝日や長期休業日中に実施し、10人未満の講座により日頃の授業よりも高いレベルの教材を用い、時間や回数を無制限にして深く考え追究する学習をめざしています。
 特に、考えをまとめて表現することや、視点を多角的に養うことに主眼を置いていることから、ゼミナール方式の演習や協議を取り入れ、対話的な学びを実践しています。

 こうした教室で学んだことを単なる知識に終わらせず、深く定着させるためには体験学習が不可欠です。
 特に、実物を観察したり、さらには触れたりすることは深い学びの契機になると考えます。

 そこで、稔ヶ丘高校では土日・祝日や長期休業日中に社会体験実習を実施し、該当する講座の受講生徒を対象に体験的な学習を積ませています。
本校教員の指導の下で博物館や美術館、動物園や水族館、様々な社会体験施設を訪問し、興味や関心を膨らませた主体的な学びを次の学習ステップにしています。

 これまでのわが国の教育では、早く正解を求める教育に重きが置かれていた傾向があります。一律に国民が効率よくスピーディーに仕事を処理するためには、妥当な教育であったと思います。
 しかし、グローバル化の進展や技術革新など、予測困難な時代を生きていくためには、知識・技能を基盤に思考力、判断力、表現力を培い、そして主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度が必要であると言われています。

 一例をあげると、私たちは福島第一原発の廃炉という地球規模の課題に直面しています。
これまでの先端技術をもってしても、計り知れない困難が待ち受けていると言われています。
そうした中で、技術開発にあたる研究者や技術者が、均一で等質な発想でこの課題の解決に挑戦したとすれば、どうしても限界があると思います。

 このことは、数学の問題を解くときに、誰もが同じ解法のパターンだけ覚えるような学習経験しかないと、誰ひとり未知の問題を解くことができないのと同じです。
なぜ、そのような解法を用いるのか、なぜ、この公式を用いるのか、この場合はどの解法がベストなのかなどの思考力や判断力を、一人一人がもつことが大切です。
そして、自分とは異質の発想を有する多様な人々と、協働できる資質や能力を備えることも不可欠です。

 学びの質を転換しなければならない時代が、すぐそこまで来ています。

 稔ヶ丘高校は、こうした学びの質を実現するために、チャレンジを続ける学校です。


 
更新日時:2017年12月20日
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