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グランドデザイン



稔ヶ丘高校では、本校の目指すべき生徒の将来像として、次のようなグランドデザインを定めました。


・セルフコントロール 
 自ら前へ踏み出す勁い心

・クリティカルシンキング 
 疑問をもち考え抜く力

・チームワーク 
 多様な他者と協働して問題解決に向かう力

本校では、こうしたグランドデザインを定めた背景として、以下のような今日の高校教育を取り巻く状況があると考えています。

(1)新学習指導要領(H30.3告示)
  「主体的・対話的で深い学び」の具現化
(2)大学入学共通テスト
(3)グローバリゼーション
(4)高度情報化社会~Society5.0・AIの活用~




こうした状況の中にあって、本校に学ぶ生徒たちのために、次のような学習環境の整備を進めているところです。
 

1 新学習指導要領(H30.3告示)への対応

これまでの学校教育では、知識・技能の習得や獲得が目指されてきました。
しかし、これからは言語能力や情報活用能力、問題発見や解決能力の育成が求められています。
すなわち、先生の指示を待って、先生の言うとおりに学習するのではなく、生徒自身が主体的に学ぶことが大切です。
同時に、授業で学ぶことは試験に出るテクニカルタームを暗記することではなく、正解のない問いについて深く考えることです。
後述するように、AI(人工知能)は正解を記憶することはできても、正解のない問いを考えることはできません。
ですから本校の学習活動では、 「授業で何を教えるか」から「授業で何を考えさせるのか」 に大きく舵を切っているところです。

そこで本校では、平成29年度から東京都教育委員会より、「アクティブ・ラーニング推進校」「新しい学びの研究校」の指定を受け、以下の3点に重点を置いて学習活動を進めています。

(1) 少人数指導(1講座は15人~20人程度)
  1年次 必履修科目【国語総合〔4単位〕・コミュニケーション英語1〔4単位〕・数学1〔4単位〕】
(2) グループ協議や発表学習の実施
(3) 誉めて伸ばす指導の励行



 
★稔ヶ丘高校の「主体的・対話的で深い学び」の一例

本校1年次の「国語総合」の授業では、芥川龍之介の「羅生門」を取り扱っています。
その冒頭に、有名な次のような描写があります。

「ある日の暮れ方のことである。一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。」

羅生門は平安京の朱雀大路の南端にあり、正しくは「羅城門」と言われています。
本校の授業では、先生が生徒に対して、「下人は、羅生門の下で(北と南の)どちらを向いていたか」という課題を出します。
芥川龍之介の「羅生門」には、下人がどちらを向いていたか書いてありません。
生徒は、「羅生門」という作品を深く読み解いて、自分の考えを先生やクラスメイトが納得できるように説明しなければなりません。

ある生徒は、「(主人から、暇を出された)下人が、行き所がなくて、途方に暮れていた」という一節から、南を向いて、これから行くであろう都の外を眺めていたと発言しました。
また、別の生徒は、下人の「盗人になるよりほかにしかたがない」という心情から、これから盗みに入るかもしれない都の市街がある北を向いていたと答えました。
この、「下人がどちらを向いていたか」という問いに正解はありません

稔ヶ丘高校では、正解のない問いに対して、自分がもっている様々な知識や情報を繋ぎ合わせて、合理的または帰納法的に結論を出すことが、「深い学び」であると考えています。
こうした「深い学び」の経験を重ねることは、次に述べる大学入学共通テストには不可欠です。



2 大学入学共通テスト

2020年度にスタートする大学入学共通テストでは、現在のセンター試験からの次のような大きな変更点があります。

(1) 記述式問題の導入
(2) 英語では4技能(読む・聞く・話す・書く)を評価 ←当面「読む・聞く」の2技能で出題(2019.11.1  文部科学省)


そこで本校の学習活動ではでは、知識・技能だけでなく、「思考力・判断力・表現力」を一層重視しています。
特に生徒の多様な学習ニーズに応えるため、以下のような多様な学習機会を設けています。

・みのりゼミ (土日・祝日、長期休業日)
日頃の授業よりもワンランク上のテキストを用い、少人数のゼミナール方式により深く考え、思考力や理解力を高める。

・勉強合宿(長期休業日)
主にみのりゼミ受講者が対象

・社会体験実習
授業で学習した内容を校外での体験学習を通じて深めることが目的




 

3 グローバリゼーション

英語でGlobalization と表記し、世界の一体化、地球規模への拡大という意味です。

具体的には、ビジネスの国際化、労働力や資本の移動、情報通信ネットワークの拡大などの地球規模の人間社会の変化であり、高校教育でもその対応が求められています。
そうした中で本校では、必要となる学習活動として既にグループワークやディスカッション、論文作成、プレゼンテーションを取り入れています。
しかし、グローバリゼーションが進展する社会で必要とされる資質・能力として、英語の4技能(読む・聞く・話す・書く)の習得が不可欠であると考えています。

そこで、まず生徒に英語を使うことを楽しんでもらうために、今年からEnglish One Day Campという体験活動を導入しました。
アジア各国からの留学生を招いて、一緒に買い物に行って昼食を作ったりするなど、様々な活動を取り入れた学習活動で、当然、最初から最後までALL ENGLISH です。
また、2018年9月に江東区にオープンした「東京グローバルゲートウェイ(TGG)」も希望者を募って利用し、海外生活をシミュレートした英語体験を通じて普段の授業の学習効果を高めています。
さらに、英語のみのりゼミでは昨年度末からオンライン英会話を試行し、今年度の3学期から一部の授業で本格実施します。




 

4 高度情報化社会 ⇒ AIの活用

「今後15年で今ある仕事の49%が人工知能(AI)によって消滅する」という野村総合研究所のレポート(2015年)は、大変大きな反響を呼びました。
具体的には、専門性の低い仕事や、パソコン内で完結できる事務処理業務(例:翻訳や通訳、税理士や会計士)は、どれもAIに置き換えられるが、ホスピタリティが必要とされる営業やクレーム対応などの業務は残る可能性が高いと言われています。
その一方で、なくならない仕事として、次のような例示があります。

・人の感情への理解と対応を必要とする分野
・人間にしか表現したり感じたりすることのできない分野
・経営自体を執り行う分野(マネジメント)


すなわち、AIが普及する高度情報化社会を迎えるにあたって、本校では生徒たちにコミュニケーション能力、抽象的な思考力、そしてマネジメント力を身に付けさせさせることが急務であると考えています。
すでに本校では、開校時から学校設定科目「コーピング」を開設し、早稲田大学と提携して人間関係を円滑にする コミュニケーションのスキルを体験する授業を実施しています。

その内容としては、「上手な聴き方、ノンバーバル・コミュニケーション、答え方の工夫やあたたかい言葉がけ」などをSA(Study Assistant、早稲田大学大学院生)により、エクササイズを通じて体得するように指導を行っています。





本校では、生徒たちが試行錯誤してマネジメント力を身に付けるために、集団の中で生きる力、即ち社会の中で生きる力が不可欠であると確信しています。
そして、こうした力を自然と身に付ける絶好の機会が学校行事と部活動です。
ここでは、生徒たちにとって授業や教室で学べない貴重な体験が待ち受けています。

一例をあげると、文化祭のお化け屋敷や喫茶店のようなありふれた企画であっても、マニュアルや指示なしに自分の判断で計画を立案できるセルフコントロール、準備の際にトラブルが発生しても、現状を冷静に分析して解決方法を考案できるクリティカルシンキング、意見や発想が異なるクラスメイトと協働して目的を達成するチームワークを培うことができます。
このような体験は、通信教育の高校では期待できないものばかりです。
  
稔ヶ丘高校では、多様な生徒たちに適した、最善の教育サービスを提供できるよう努めています。



 
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